医学講義│医学の勉強法〜臨床医学・基礎医学

急性中耳炎

【概念】
急性中耳炎とは中耳腔に細菌が入り込み炎症を起こすものです。

 

かぜなどで急性上気道炎が起こり、上咽頭の部分で細菌が活発になります。活発になった細菌が耳管をたどって中耳に達し、炎症を起こすのです。

*中耳に細菌が侵入する2つの経路
中耳に細菌が入り込むには2つの経路が考えられます。
@外耳道から中耳に細菌が侵入する経路
外耳と中耳の間には鼓膜があるので、この経路で細菌が侵入するのはなかなか難しいでしょう。
しかし、鼓膜に穴(穿孔)があいているような場合には外耳と中耳の間に隔たりがなくが直接つながっているので、細菌も容易に侵入できてしまいます。

 

A上咽頭から耳管を経由し中耳に細菌が侵入する経路
中耳は他に、上咽頭ともつながっています。この中耳と上咽頭をつないでいるのが耳管です。
つまり、上咽頭に細菌が存在し、耳管をたどって中耳に侵入してくることもあります。

 

二つ目のA上咽頭から耳管経由での細菌の侵入が急性中耳炎の原因としては多いです。

【原因】
上咽頭から耳管経由での急性上気道炎の細菌の侵入が原因となります。つまり、急性上気道炎の原因菌も急性中耳炎の原因菌も似たような細菌になるということです。

 

代表的な急性上気道炎、急性中耳炎の原因となる細菌として肺炎球菌インフルエンザ桿菌モラクセラが有名です。

 

【好発】
急性中耳炎は乳幼児に好発し、保育所などの集団生活は危険因子となります。

 

*急性中耳炎が乳幼児に多い理由。
何度も前述していますが、急性中耳炎は上咽頭から耳管を経由して中耳に細菌が侵入します。この耳管の解剖学的な構造が原因で乳幼児に好発します。

 

乳幼児の耳管は成人に比べて@太く、A短く、B水平なのです。
つまり、細菌が上咽頭から侵入して中耳に向かってのぼっていきやすい構造になっています。

【症状】
感冒症状(発熱、咳、痰、鼻汁)が先行して、耳痛、耳閉塞感、伝音難聴がみられます。

 

感冒症状とは風邪の症状であり、これがまずみられます。風邪をひくと、上気道に炎症が起こります。
上気道の炎症が耳管を経由して中耳まで達すると、中耳炎になります。

 

中耳に炎症が起こると、その炎症をしずめようと水がひかれて分泌物がでてきます。急性中耳炎は細菌感染なので膿性の分泌物です。中耳のような狭い空間で分泌物がたまっていったら、鼓膜をおして耳痛が出現します
もちろん耳閉塞感も出現します。

 

急性中耳炎は中耳の障害なので伝音難聴が出現します。

細菌感染…膿性分泌物
ウイルス感染…漿液性(しょうえきせい)分泌物

【検査】
耳鏡検査で鼓膜の発赤や腫脹をみます。
中耳に炎症がおこっているので鼓膜が赤くなっています。また膿がたまっていくので中耳腔がパンパンになり鼓膜が外耳側に腫れあがっていきます。

【治療】
軽症であればまず経過観察で様子をみます。
それでも症状が強い場合には、抗菌薬を投与します。抗菌薬としてはペニシリン系の抗菌薬であるアモキシシリンを用います。
中耳腔に膿が貯まっている場合には、鼓膜切開をし、膿を出していきます(排膿)。

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