医学講義│医学の勉強法〜臨床医学・基礎医学・中医学

慢性中耳炎

【概念】
急性中耳炎が慢性化したものを慢性中耳炎という。

 

【原因】
@急性中耳炎の反復や慢性化により、乳突蜂巣(含気蜂巣)の発育が低下
A糖尿病などの免疫力低下
B薬剤耐性菌の持続感染

 

@急性中耳炎が反復し慢性化していくと、鼓室周囲の骨の空洞である乳突洞、乳突蜂巣に細菌が棲み着いてしまいます。そうなると乳突蜂巣の発育が阻害され、鼓室のガス交換が低下してしまいます。ガス交換が低下すると急性中耳炎がさらに慢性化していくことになり、慢性中耳炎となってしまいます。

乳突蜂巣@ガス交換、A気圧の調節を行っています。

A糖尿病などの免疫力が低下している人は、炎症がなかなかひかず急性中耳炎がだらだら長引いてしまい慢性化しやすくなります。
B薬剤耐性菌による急性中耳炎の患者さんは、抗菌薬がなかなか効かず感染が長引いてしまい、慢性中耳炎となってしまうことがあります。

 

【症状】
耳瘻(じろう)の反復と伝音難聴がみられます。

 

耳瘻(じろう)とは耳だれのことであり、慢性中耳炎では中耳から膿性の分泌物が出てきます。
人間の耳には中耳内部に膿が貯まると自然排出しようとする作用があります。慢性中耳炎では中耳内の炎症がなかなか収まらず、膿が出続けてしまうので、鼓膜の孔も塞がりません。
中耳から分泌物が出てくるということは、鼓膜に穴があいていつので、慢性中耳炎では鼓膜穿孔がみられます。

 

慢性中耳炎は中耳の障害なので伝音難聴が出現します。

 

【検査】
耳鏡検査で鼓膜穿孔(鼓膜の孔)や中耳内で炎症が続くことによる鼓膜の石灰化がおこります。
側頭骨のエックス線では乳突蜂巣の発育抑制(乳突蜂巣の含気化抑制)がみられ、純音聴力検査(オージオグラム)では伝音難聴なので気導骨導差(A-B gap)を認めます。

 

【治療】
耳の洗浄や抗菌薬投与を行い、鼓膜穿孔が存在し耳瘻あり、伝音難聴(A-B gapがある)を認める場合には鼓室形成術を行います。

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